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芸術的で哲学的な映画「ハンニバル」

ハンニバル Hannibal R-15

芸術性:★★★★★
猟奇性:★★★★★
おすすめ度:★★★★★

原作:トマス・ハリス『ハンニバル』
公開:2001年
監督:リドリー・スコット

ホラーサスペンス好きなら必ず通るであろう、映画「羊たちの沈黙」から10年後を描いた作品。
カニバリズム( 食人、食人俗、人肉嗜食)の猟奇殺人犯、レクター博士が有名ですね。

「羊たちの沈黙」では、連続殺人事件の犯人を追うFBI訓練生クラリス・スターリングがレクター博士からアドバイスをもらいながら事件解決する様子を描いていた。殺人犯との奇妙な深まる関係が面白い。事件は無事解決したがレクター博士はその時脱獄してしまう。

その事件から10年後が「ハンニバル」。

芸術的で美しい映画

まず観終わった最初の感想は、「芸術的で美しい映画」。だった。
目を覆いたくなるような残虐なシーンもたくさんあるので、何言ってんだこいつと思う方もいるでしょうが、演出や表現が素晴らしく、ストーリー構成も綺麗にまとまっている非常に完成度の高い映画。
この作品はレクター博士という人物像を表現するために、とにかく細部にまでとことんこだわって作られている。異端で異常な感性を持つ人物を掘り下げた描写が芸術性を高めている。彼の行動や言動は他人から見れば狂気そのものだが、彼にとっては美学であり愛情表現でもある。正しい正しくないではなく、彼が自分の感性に忠実に生きている結果なのだ。

この作品ではレクター博士を捕まえようとするあらゆる者たちを翻弄し逃走するレクター博士を描いている。クラリスがレクターの居場所を捜索中に「ラスベガスは彼の感性では耐えられないところよ」と言っていた。クラリスがレクター博士の感性でモノを考えているところや、レクター博士を助けるためにメイスンの屋敷へ単身乗り込むところなど、全体を通して2人の間に妙な深い絆を感じ、そういう関係性を見るのも面白い。FBIと殺人鬼という追う追われるの立場でありながら友人と呼び、お互いを庇い合う姿も、社会的立場や常識とは関係なく純粋な感情から来るもので、ある意味それもまた考えさせられます。

衝撃シーンの数々(((゜Д゜;)))

※ネタバレ

ずっと観たかった映画。やっとレンタルできたー!さあ、おつまみでも食べながら観よう♪…と再生。数分で、「あ、この映画食べながら見るもんじゃなかった」と思い知らされました…。

▼怖いその1・レクター博士の被害者メイスン・ヴァージャー。

レクターに「顔の皮を剥いで犬に食べさせろ!」と命令され、ハイになってたメイスンは自分で顔の皮を剥ぐ。これに関しては被害者というか…自業自得かと思うけど…。化け物のように醜い顔になっていてビジュアルだけで相当怖い。一瞬で食欲がなくなった。

▼怖いその2・はらわたを垂らしながら首吊られる。

レクターの正体に感づいてしまったフィレンツェ署のパッツィ刑事は、はらわたを垂らしながら首をつられるという残虐な方法で殺されてしまう。
レクターの恐ろしいセリフ「どちらが好みかな? ユダのようにはらわたを垂らすか垂らさないか。自分では決められないかな。では私が代わりに決めてやろう」。

▼怖いその3・脳みそ晩餐会。

僕を捕まえようと企むやつは全員食べちゃうぞ!と言わんばかりに、次々とレクター博士は邪魔者を排除していきます。
レクター博士の晩餐会では生きたまま頭蓋骨をパカッと外し脳みそをスプーンで救って炒めます。それを脳みそ丸出しの本人に食べさせるという…文章で書くのも恐ろしい…。気になる人は観てください。

このシリーズ好きとしては当然、「羊たちの沈黙」同様めちゃくちゃおすすめ。
おもしろそうと思ったら是非観てみてください。
(猟奇的・グロテスクなシーンがてんこ盛りなので大丈夫な方向け)

この「ハンニバル」なぜかAmazonプライムに入ってないんですよね。R指定だから?「羊たちの沈黙」と「レッドドラゴン」はあります。

どちらにせよ「羊たちの沈黙」を観てからの視聴がおすすめです。
物語の時系列は「レッドドラゴン」→「羊たちの沈黙」→「ハンニバル」ですがレクター博士の狂気を強く象徴しているのが「羊たちの沈黙」なのでここからでもOK。

ドラマ版ハンニバル

この記事を書いた人

yumenohitsuji